2009年 01月 14日
真っ赤なジャム |
ここのところトーストにはバターと蜂蜜だったのですが、久しぶりに苺ジャムを主人が買ってきました。久しぶりのジャムトースト。懐かしい味ー。一気に子供達はトースト2枚たいらげました。真っ赤なセーター着て真っ赤なジャムトースト食べてたのでおもしろいなと思わずパチり。
生活に色があるっていいな。特に赤って元気にしてくれる気がする。
上の事とは関係ありませんが、宮沢賢治の”注文の多い料理店”という本の中の”序”(まえがき)の部分を覚えてくる、というのが、息子の冬休みの国語の宿題でした。息子がそれを覚えるのに何度も何度も声を出して読んでるのを聞いてたら、しみじみとても素敵な文章なのです。
こんな感じです。
”序”
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風を食べ桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。
わたくしは、そういうきれいなたべものや、きものをすきです。
これらのわたくしのおはなしは、みんなはやしや野はらや鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらってきたのです。
ほんとうに、かしわばやしの青い夕日を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風のなかに、ふるえながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
ほんとうにもう、どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、わたくしはそのとおり書いたまでです。
ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでしょうし、ただそれっきりのところもあるでしょうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。
なんのことだか、わけのわからないところもあるでしょうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。
宮沢賢治
。。。しみじみ、なんて謙虚で、なんて透き通るような純粋な感性。もう本当に胸に押し寄せる文章です。あんまり感動したので、ちょっと長いけど、紹介しちゃいました。
by pearblossom
| 2009-01-14 00:11
| 子供